関税等脱税事件の犯則調査　金地金の密輸事件が約6割占める

　それによると、関税等の脱税事件に対して全国の税関が行った犯則調査の結果、令和5事務年度に通告処分を行ったのは151件、告発が6件、合計件数は157件（前事務年度比7%減)。脱税額は総額で3億9560億円(同86%増)となった。

　処分した事件のうち、金地金の密輸事件が102件（同18%減）と約6割を占め、その脱税額は総額で3億5550万円（同約2.1倍）となっている。

　金地金の脱税時事件の告発事例としては、犯則者Ａらがタイから入国する際に、金地金約 105 ㎏を携帯品（プラスチックケース）に隠匿し、税関長の許可を受けることなく輸入しようとし、消費税等約 8080 万円を不正に免れようとした事案を告発した（令和5年7月・東京税関）。

　そのほか、犯則者Ｂらが韓国から入国する際に、金地金約30kgを活魚運搬車内に隠匿し、税関長の許可を受けることなく輸入しようとし、消費税等約 2896 万円を不正に免れようとした事案を告発した（令和5年 12 月および令和6年1月・門司税関）。

令和5事務年度の関税等脱税事件に係る犯則調査の結果はこちら。